サンスベリアのハダニ駆除法|白いかすれの正体と再発させない予防策
最終更新日 2026年10月25日 サンスベリアライフ運営人
サンスベリアの葉に、白っぽいかすれのような点が広がってきた——。水やりも日当たりも気をつけているのに、葉の色だけがくすんで見える。そんなときに疑いたいのがハダニです。体長0.5mm前後と小さく、肉眼では「ホコリかな」と見過ごしてしまうため、気づいたときには葉の半分が色あせていることも少なくありません。しかもハダニは乾燥した室内で数を増やし、放置すると葉緑素が抜けて光合成が妨げられ、株の生育そのものが止まってしまいます。この記事では、白いかすれがハダニによるものかを見分ける方法から、今日すぐできる駆除の手順、薬剤を使うときの選び方、そして二度と発生させないための環境づくりまでを順番に解説します。
白いかすれの正体|ハダニかどうかを葉裏で見分ける
ハダニの被害は、必ず葉の表面に白~薄黄色の細かい点が散らばるかたちで現れます。これはハダニが葉の裏から細胞に口針を刺し、中身を吸い取った跡です。点が増えるにつれて、やがて葉全体がかすれた灰緑色になります。
判断に迷ったら、葉を裏返して明るい場所で見てください。ハダニがいれば、以下のサインのいずれかが見つかります。
- 葉裏に0.5mm前後の赤・褐色・黄緑色の小さな点が動いている
- 葉の付け根や葉と葉の重なった部分に、細い糸が張られている
- 白い紙を葉の下に当てて葉を指で弾くと、小さな粒が落ちて動く
- 葉を拭いた白いティッシュに、うっすら赤褐色の筋がつく
似た症状と間違えやすいのが葉焼けと水切れです。葉焼けは日が当たる面だけが白く抜け、境目がはっきりしています。かすれが葉の表裏を問わず全体に散らばり、しかも葉裏に動くものがいるなら、ハダニと判断してよいでしょう。なお、白い塊が綿のように付着している場合はカイガラムシで、対処法が異なります。サンスベリアのカイガラムシ駆除法も合わせて確認してください。
今日からできるハダニ駆除の手順
ハダニは水に弱く、初期であれば薬剤を使わずに数を大きく減らせます。見つけたその日に、次の順番で進めてください。
1. 株を隔離する。ほかの観葉植物から1m以上離します。ハダニは人の動きや風に乗って簡単に移るため、まず広げないことが先決です。
2. 葉を水で洗い流す。浴室やベランダに運び、シャワーの水圧で葉裏を中心に流します。1枚あたり10秒ほど、上から下へ。鉢土に水が入りすぎないよう、鉢の口をビニール袋で覆っておくと安心です。
3. 残りを拭き取る。水で流しただけでは卵が残ります。濡らした柔らかい布で、葉を1枚ずつ根元から先端に向かって挟むように拭きます。サンスベリアは葉が硬く拭きやすいので、この作業の効果が出やすい植物です。
4. 水気を切って乾かす。葉の付け根に水が溜まったままだと腐りの原因になります。鉢を傾けて水を落とし、風通しのよい明るい日陰で表面を乾かしてから元の場所に戻します。
5. 5~7日おきに3回繰り返す。ハダニの卵は水洗いでは完全に落ちません。卵がかえるタイミングに合わせて繰り返すことで、世代をまたいだ再発を抑えられます。
薬剤を使うときの選び方と注意点
葉の3割以上がかすれている、糸が何枚もの葉にまたがっている、水洗いを2回繰り返しても減らない——こうした場合は薬剤に切り替えます。
観葉植物に使える殺ダニ剤・園芸用殺虫剤は園芸店やホームセンターで手に入ります。選ぶときは、ラベルの適用作物欄に「観葉植物」または「花き類」と書かれているものを必ず確認してください。野菜用・果樹用の製品を転用するのは適切ではありません。
- 散布は屋外またはベランダで。室内で噴霧すると薬剤が家具や床に付着します
- 葉裏にしっかりかける。ハダニは葉裏にいるため、表面だけでは効きません
- 同じ薬剤を続けて使わない。ハダニは薬剤が効きにくくなりやすいため、2回目以降は成分の異なる製品に替えます
- 希釈倍率と使用回数はラベルどおりに。濃くすれば効くというものではなく、葉を傷めます
ペットや小さなお子さんがいる家庭では、散布後に完全に乾くまで株に近づけないようにしてください。
再発させない予防策|乾燥と風通しを整える
ハダニは乾燥した空気を好みます。つまりエアコンの効いた冬の室内は、ハダニにとって理想的な環境です。駆除が終わったあとに環境を変えなければ、同じ季節にまた発生します。
サンスベリアは乾燥に強い植物ですが、「土を乾かす」ことと「空気を乾かす」ことは別です。土は乾かし気味に保ったまま、空気の湿り気だけを確保するのがコツになります。
- エアコンの風が直接当たる場所を避ける。風下に1mずらすだけでも葉の乾き方が変わります
- 週1~2回、霧吹きで葉裏を湿らせる。葉水はハダニよけとして有効です。やり方はサンスベリアに葉水は必要?で詳しく解説しています
- 月に1度は葉を拭く。ホコリが積もった葉はハダニが定着しやすくなります
- 新しい株は2週間ほど別の場所で様子を見る。購入時に持ち込むケースが最も多いためです
- 株と株の間隔をあけ、空気が動くようにする。置き場所の最適解も参考にしてください
よくある質問
Q1. かすれた葉は元の緑に戻りますか?
戻りません。ハダニに吸われた細胞は死んでいるため、その部分の色が回復することはありません。ただし株自体が元気なら、新しく出る葉はきれいな緑色になります。見た目が気になる葉は、株の負担にならない範囲で切り取ってもかまいません。切り方は剪定の記事が参考になります。
Q2. ハダニは人やペットに害がありますか?
植物の汁を吸う虫なので、人やペットを刺したり咬んだりすることはありません。気をつけたいのはむしろ駆除に使う薬剤のほうです。散布する際はペットを別室に移し、葉が乾くまで近づけないようにしてください。
Q3. 冬でもハダニは発生しますか?
発生します。屋外では気温が下がると活動が鈍りますが、暖房の効いた室内は一年中ハダニが活動できる条件です。むしろ空気が乾く冬のほうが、室内の観葉植物では被害が出やすい季節といえます。冬も葉の裏を月に1度は確認してください。
まとめ
サンスベリアの葉に出る白いかすれは、葉裏から汁を吸うハダニの食害跡です。葉を裏返して小さな点や細い糸がないかを確かめ、見つけたらまず隔離してシャワーで葉裏を洗い流し、濡れた布で拭き取る。これを5~7日おきに3回繰り返すのが基本の駆除手順でした。被害が広がっている場合だけ、観葉植物に適用のある薬剤に切り替えます。
そして最も大切なのが、乾いた空気を放置しないことです。今日できる行動を1つ挙げるなら、株を手に取って葉を裏返し、明るい場所で5分だけ観察してみてください。異常がなければそのまま霧吹きで葉裏を湿らせておく。それだけで、次のシーズンの発生率は確実に下がります。

















